住宅と健康の関係とは?

冬もいよいよ本番、朝晩と寒い日が続きます。
皆さんはご自宅の室温がいくらくらいかを気にされていますか?

室温は住まいの人の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。

WHO(世界保健機関)が2018年11月27日に、住宅と健康に関するガイドラインを発表しました。
その発表の内容は、住宅の性能が人の健康に多大な影響を与えるということで、その中でも注目すべきは、病気のリスク回避のためには「暖かい室内環境」を強く勧告していることです。

冬季おける最低室温は18℃以上を強く勧告しています。

室温が18℃を下回ることで、循環器疾患などのリスクが高まりに健康に悪影響を与えるからだそうです。

実際に近畿大学の岩前篤教授の研究結果でも断熱性能と各種疾患の改善率を現したグラフがあります。実に興味深いデータです。

「暖かい室内環境」を手に入れる為に、どのようなことが重要でしょうか?

①暖房器具
(当たり前ですいません)
家は勝手に暖かくはなりませんので、これは必須です。

②断熱性能
(新築時がベスト)
暖房器具をいくら使っても、外気温の影響がもろに室内に伝わってしまうと電気代が非常にかかってしまい、家計の負担大となってしまいます。

③気密性能
(新築時がベスト)
断熱性能を高めた住宅でも、冷たい隙間風がぴゅーぴゅー入ってくると台無しです。さらには、断熱欠損で壁体内結露を引き起こして住宅寿命を縮めてしまう結果になります。

④熱交換換気システム(1種換気)
(こちらは推奨ですが。)
一般的に換気は、
室内の汚れた空気を排気する際、温めた空気も一緒に外へ排出して
外気の新鮮な空気を給気する際、冷たい空気を室内へ取り込むことで
空気の入れ替えを行います。その分室内の温度は多少下がってしまいます。

熱交換換気システムとは、その排出する空気から温度を残し、
給気する空気に付与するといった機能を持った換気システムです。
さらに湿度も交換できる全熱交換型というものもあります。

⑤住まい方
上記のような設備性能を備えた高性能住宅に住まうにあたっての、正しい住まい方が重要となります。

もちろんデザインや間取りも大切ですが、住宅における性能は新築時でそのほとんどが決まります。失敗しない家づくりの為にも、マイホーム計画の際は、上記の事をしっかり打ち合わせして進めていってください。